01 ろ布上部まで払い落とす
メーカー比較試験では、コーンが上部の引き込み負圧を抑え、ろ布を外側へ膨らませています。上部に残っていたダストの払い落としを改善します。
既設のパルスジェット式バグフィルター集塵機へ
上部に残るダスト、送風機の電力、ろ布の擦れ。コーンタイプリテーナは、上部の形状を変えて改善を図る部品です。
爽ビレッジ・コンサルタントは、伸興産業株式会社の製品とメーカー資料を基に、現在の設備に適した仕様と導入方法を検討します。
自分の設備の導入条件を見る メーカー試験の結果を見るベンチュリーに代わり、リテーナ上部の内側に円錐状の部品を設けます。通常運転時とパルス清掃時で、その働きを分けて確認します。
メーカー比較試験では、コーンが上部の引き込み負圧を抑え、ろ布を外側へ膨らませています。上部に残っていたダストの払い落としを改善します。
通常運転時は、ガスがコーンの周囲を通ります。ベンチュリータイプに比べ、上部の流路抵抗を小さくする構造です。
メーカー試験では、上部の引き込みによる強い擦れを防いでいます。ろ布の傷み方を確認し、交換負担の改善を検討します。
通常の接触や、温度・薬品・ダストによる傷みまでなくなるものではありません。噴射条件はろ布・設備の仕様に合わせて確認します。
参考: 伸興産業「従来品との比較」
数字ごとに、測っているものが違います。メーカー公表値を、御社の設備を検討する参考として示します。
17%節約
伸興産業のカタログに掲載された、同社テスト機での比較値です。実設備での削減率を保証する値ではありません。
必要な風量を維持したうえで、送風機の実測電力と制御方式を確認します。試算では削減率を仮定した概算と、導入後の実測評価を分けます。
メーカー試験のろ布内平均値は、ベンチュリー −0.305 kPa、コーン −0.500 kPa。絶対値の増加率が約64%です。
集塵機全体の圧力損失や電力が64%減るという意味ではありません。ろ布φ164・1本、上部から200/3,000/6,000/9,000 mmの4点平均。
ベンチュリータイプでは、長さ6,000 mmのろ布のうち、上部約600 mm(全体の約10%)で払い落としが十分に働かず、ダストが残ります。コーンタイプは、この上部の払い落としを改善し、ろ布が本来持つろ過機能の回復を図ります。
メーカー資料に基づく説明。約10%は、ろ布全体の面積に対する上部約600 mmの割合です。上部のダスト残りや改善範囲は、設備・運転条件によって異なります。
出典: メーカー比較ページ / カタログ・印刷ページ5
伸興産業は、産業廃棄物焼却炉でコーンタイプとベンチュリータイプを比較しています。120日後、ベンチュリー側では上部のダストブリッジ、コーン側では払い落としによる剥離痕が報告されています。
この試験は払い落とし状態の比較です。17%の電力量削減を示す試験とは分けて扱います。バイオマス発電所での効果は、ダスト・ろ布・運転条件を確認して評価します。
まず確認するのは、上抜きでろ布を交換する設備か、下抜きで交換する設備かです。ベンチュリーがリテーナ側に付くか、天板側に固定されるかによって、必要な工事が異なります。
ベンチュリーがリテーナに付く構造では、一体で取り外し、コーンタイプのリテーナへの交換を検討します。
取付径・長さ・固定方法、噴射ノズルの位置、パルス配管の退避と作業スペースを確認します。
既設の天板を利用できる場合は、リテーナ交換を中心に導入を検討できます。
ベンチュリーが天板に固定される構造では、リテーナを下へ抜いてもベンチュリーが本体側に残ります。
この構造への対応では、既設ベンチュリーの撤去に加え、コーンタイプの取付に合わせて天板を新作する改造を検討します。天板の寸法・強度・固定方法と、撤去・取付の作業範囲を確認します。
リテーナ代に加えて、新しい天板の製作費、既設天板の撤去・処分費、取付工事費がかかります。上抜き式のリテーナ交換に比べて費用が増えるため、改造範囲と総額を事前に確認します。
交換方法が不明な場合も、集塵機のメーカー・型式、取付部の写真や図面から確認を始められます。
適合仕様・工事範囲・費用・納期を確認し、定期修繕やろ布交換の予定に合わせて検討します。
次の交換予定と、いま困っていることをお聞かせください。図面や運転データがすべてそろっていなくても、分かる情報から始められます。
年間の電力費と保全費の変化を、導入費と合わせて比較します。